魔界八犬伝 SHADA(PCE)-おきらくゲームソフト事典-

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魔界八犬伝 SHADA(PCE)

ジャンル:RPG
メーカー:データイースト
発売日:1989年4月1日
ハード:PCE

概要

南総里見八犬伝をモチーフとしたアクションRPGです。主人公は八犬士の血を引く、しんで、怨霊、玉梓の復活を阻止するために戦うというお話となっています。南総里見八犬伝がモチーフと言う事で、他の八犬士も登場します。

ゲームの雰囲気を一言で説明しようとすると、和風なイースと言うのがとても分かりやすいです。敵との戦いは体当たり方式で、真正面からぶつかるとダメージを受けてしまいますので、半分キャラをずらして、体当たりする半キャラずらしなど如何にもイースという感じです。フィールドで立ち止まっていると体力が回復するところなどもイースと言う雰囲気を感じます。

ただし、イースと同じ様に楽しめる作品かと言われると微妙に感じる部分も多くて、出来が悪いイースと言われてしまう事も多い作品でもあります。

システム面で言うと、レベルをしっかりとあげないと敵に全くダメージを与えられなかったりと、バランスが大雑把です。

間違ってレベルが足りなくて先に進んでしまうと、あっという間にやられてしまうなんて事も多いです。レベルが上がり強くなると、弱い敵からは経験値がもらえなくなるという仕様になっているので、その段階までレベルを上げて先に進んで行くというのが基本となります。

フィールドに立ち止まっていると体力が回復するのは良いのですが、回復するスピードが遅かったり、場所によっては立ち止まると現れる強い敵と言うのもいて、ギリギリで逃げてホッと一息と思ったら、いきなり敵が現れてやられてしまうなんてのも、ちょっと納得できない気がします。

また、謎解きも不親切な部分が多いです。理不尽なほど難しいという訳ではないのですが、ちょっとした仕掛けの情報が不足していたり、不親切だったりと変な所で先に進めなくて悩んでしまいます。そういう謎解きが序盤からあり、中盤、終盤でも同じような感じなのが辛い所です。

物語としても、南総里見八犬伝をモチーフとしているのは良いのですが、せっかく現れた仲間も活躍する場面が少なく、そもそも、物語として短いので主人公を含めてわざわざ8人のキャラクターを出している意味を感じられませんでした。これだったら、仲間の数を絞ってくれた方が感情移入できたのではと思ってしまいました。

お話の展開も唐突な場面が多くて、あっさりとしています。ダンジョンなども基本的には一本道でそこまで迷いやすい所も無く、サクサクと進むという意味では良いのかもしれませんが、苦労して攻略したという達成感が味わえるかと言われると、やっぱり、微妙だなと思ってしまいました。

まったく遊べないというほど酷くはないのですが、各部分でもう少しずつ、丁寧に作られていたら、ちゃんと楽しめる作品になっていたのではと思ってしまう作品ではあります。イースってやっぱり凄いのかもと思わせる作品と言えるのかもしれません。ちなみにPCエンジンでは、イースのIとIIがカップリングされて移植されたイースI・IIと言う作品が後に登場しています。本作とは全く関係ありませんが、そちらの評価は高かったりします。


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