いきなりミュージシャン-おきらくゲームソフト事典-

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いきなりミュージシャン

ジャンル:その他
メーカー:東京書籍
発売日:1987年3月5日
ハード:FC

概要

タイトルそのままの通り、ファミコンでミュージシャン気分を味わえるというコンセプトで作られた作品です。ファミコン初の音楽系の作品ですが、後の音楽系のゲームにあるリズムに合わせてボタンを押して点数を稼ぐというようなゲームのような要素はありません。本当にシンプルに演奏を楽しむだけの作品です。

プレイモードとピアノモードがあります。プレイモードは世界地図から国を選ぶと、それぞれに対応した曲が流れ、それに合わせて鍵盤を叩いて音楽を楽しむことが出来ます。ピアノモードは鍵盤のみで音楽を楽しむモードになっています。

電源を入れて、適当に設定を選べば、すぐにミュージシャン気分を味わえるというのは、コンセプト通りで偽りはないのかもしれませんが、それ以上は望めない作品です。ゲーム性もありませんので、当時としてはかなり低い評価をされた作品です。

単純に音楽系のソフトと考えても、いろいろと気になる部分はあります。まず、ファミコンのコントローラーで演奏するのは、あまり操作性が良くなく、思ったように演奏するのはひと苦労です。加えて、ファミコンと言うハードなので、いろいろと制限があります。更に、ただ自分で演奏するだけで、録音したり、楽譜に合わせて音を鳴らすという事も出来ません。作曲するなんてのもなかなか難しい作品です。

後に音楽系のゲームと言うのはひとつのジャンルとして、定着していくことになりますが、残念ながら本作がその走りになったとはなかなか言うのは難しい気がします。ただ、ファミコン初の音楽系のソフトである事は間違いないです。

ファミコン初期に任天堂が出していた教育ソフトのシリーズにドンキーコングの音楽遊びと言うタイトルが予定されていたという話がありましたが、こういう出来の音楽のソフトを見ると、やっぱり音楽系のソフトは難しかったのかなと少し思ってしまいました。ハード的な制限と言うのもあると思うのですが、後の音楽系のゲームを考えると、そもそものコンセプトがあっていたのかとか、ゲームとしてのアイデアは無かったのかなとか考えてしまいました。

今であれば、こういう作品でもそれなりの楽しみ方を出来るのかもしれませんが、当時、ファミコンがターゲットしていた年齢層にとっては、何をどうやって楽しんで良いのか分からず、単調ですぐに飽きてしまった作品と言う気がします。もっと簡単に演奏できる仕組みがあれば、少しは違った評価になったのかは気になるところです。


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