時空の旅人-おきらくゲームソフト事典-

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時空の旅人

ジャンル:アドベンチャー
メーカー:コトブキシステム
発売日:1986年12月26日
ハード:FC

概要

映画、時空の旅人を題材としたゲームです。とは言え、直接的に物語が関連しているのではなく、主人公のクタジマ・トシトが映画に登場する人物だったり、時間を題材にしているというところ以外にはつながりは感じられません。

ゲームとしては、時間を超えて、歴史上の人物と会話をしながら、新しい歴史を築いていくのが目的となります。基本的には、はい、いいえの選択肢を選んで会話をしていきます。本能寺、関ケ原などが舞台になり、織田信長、徳川家康などの歴史上の人物が出てきます。会話の進め方によって、いくつかの歴史のパターンが出来ていきます。

選択肢によっては、突然、ゲームオーバーになってしまう事があったりするのも悲しいです。また、場面によっては、会話の後、タイムマシンに乗らないといけない事があります。乗り遅れるとこれまた、ゲームオーバーになってしまいます。これがたまにタイムマシンが意地悪な動きをしたり、場所が微妙にずれて乗れなかったりとする場面があるのが厄介でした。ゲームの本質とあまり関係ない部分で神経を使わないといけないのは苦痛に感じてしまいます。シナリオに影響する仕掛けとかであれば、まだ分かるのですが、そういう事もないので、何のためにそういう要素が必要だったのか良く分からなかったです。

この作品、5つの歴史を巡って、それぞれのエンディングにたどり着けば終わりとなるのですが、真のエンディングと言うのも存在します。それが、それぞれの歴史の全てのシーンを見て、エンディングにたどり着くという物になっています。条件を知っていれば、ある程度、狙って見つける事も出来るのですが、そうでないと他のエンディングにたどり着いて終わってしまいます。こういう点の不親切な所も評価が下がっている要因です。これだったら、全てのエンディングを見たら、見れるとかにしておけば、良かったのではと思ったりしました。

ゲームのアイデアとして、会話で歴史が変わっていくというのは面白いと感じるのですが、それがゲームとしてちゃんと楽しめる内容になっているかと言われると疑問に思う部分が多い作品です。シナリオがもっとちゃんとしていれば、また違った評価を受けたのではと少しだけ思いました。

映画原作のゲームとしては、登場キャラクターがクタジマ・トシトのみでしかも、原作では主人公ではなく、敵役扱いのキャラクターと言うのも良く分からないです。パッケージなどには主要登場人物の姿もあるのですが、ゲーム中には一切登場しません。当時、ゲーム雑誌で公開されていた開発中の画面では、その他の映画のキャラクターも映っていたという話があったり、本作とは違ったアクションゲームのようだったという話もあり、それがどこで変わってしまったのかと言うのも気になります。


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