元祖西遊記スーパーモンキー大冒険-おきらくゲームソフト事典-

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元祖西遊記スーパーモンキー大冒険

ジャンル:RPG
メーカー:バップ
発売日:1986年11月21日
ハード:FC

概要

ジャンルとしては一応RPGと言う感じなんでしょうか。タイトルにある通り、西遊記をベースとしたお話で、三蔵法師一行を操作して、天竺を目指すという物語になっています。これだけであれば一般的なRPGを想像して、それなりに楽しめる作品なのではと思いそうですが、実際はとんでもない出来の作品です。

ゲームとしては広大なマップを延々と歩いて天竺を目指すという事になります。戦闘はアクション形式になっていて、基本的には孫悟空を操作して戦います。時間が掛かると仲間が参戦したり、孫悟空がやられると操作キャラが仲間になります。食料と水の概念があり、旅を続けると時間経過と共に減っていきますが、それと同時に体力も回復します。食料と水が無くなると体力が減っていくので注意が必要です。ところどころにある民家などで、食料や水は捕球する事が出来ます。一応RPGですが、経験値やお金の概念も無いので、レベルを上げて強くなる、お金を貯めて装備を整えるみたいな事もありません。

ゲームとしては、いろいろと問題点があり過ぎなのですが、とりあえず、広大なマップを延々と歩かされるのが大変です。広大な中国大陸を表現していると考えれば、説得力はある気がするのですが、ヒントらしきヒントが無いので、どこに進めば良いのか分からないです。しかも、歩く速度がゆっくりでとてもイライラとさせられてしまいます。その間にイベントみたいな物でもあれば、ゲームとして楽しめるのだとは思うのですが、これと言ったイベントもなく、ただひたすら、歩き続けるだけになります。ゲーム開始時に、ながいたびがはじまると言うメッセージが表示されるのですが、本当にその通りと実感させてくれます。

戦闘もかなり厄介です。孫悟空は如意棒で攻撃する事が出来るのですが、この攻撃のタイミングがなかなか難しいです。モーションが大きく、ボタンを押すタイミングと攻撃がかみ合っていない上、敵は素早く動くので狙って攻撃を当てるのが大変です。ただ、攻撃動作に入っていれば、敵の攻撃は全て無効になるので、連続して攻撃をしておけば、何となくダメージを与えて、何となく敵を倒す事は出来ます。

また、時間経過は戦闘中もあり、食事や水を消費して体力が回復したりもします。一応、戦闘には仲間も参加する場合があるのですが、これが全くと言っていいほど役に立たないです。助っ人として登場している時にはほっとけばいいのですが、孫悟空がやられた後、プレイヤーキャラクターとなった仲間が使い物にならないのは結構切ないです。ただ、やられるのを待つだけと言う状態になりがちです。更に経験値やお金の概念が無いので、戦闘に得られるメリットは無いというのが余計にがっかりさせられる点です。

ファミコンの中でもかなり評価が低い作品としても知られていて、ある意味でその事で記憶に残されている作品でもあります。発売された時期を考えても、これだけの出来と言うのはちょっと考えられない気がして、どうしてこうなったと言いたくなってしまいます。

後にロム解析によって、隠しメッセージが込められているのが明らかになりました。隠しメッセージなので、あれこれ言うのはかわいそうな気がしますが、それでもこのメッセージは無いだろうと思ってしまいました。実機でも接触不良やバグなどで、表示される可能性もあるみたいで、そう考えるとそういうことを書いてはダメだろうと思ってしまいました。ただ、このゲームの出来と言うのを考えると、そうなってしまうのも仕方がないという風に思わせてしまう気もしました。


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