ミシシッピー殺人事件-おきらくゲームソフト事典-

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ミシシッピー殺人事件

ジャンル:アドベンチャー
メーカー:ジャレコ
発売日:1986年10月31日
ハード:FC

概要

ミシシッピー川を進む船、デルタ・プリンセス号で起こった殺人事件の謎を解くアドベンチャーゲームです。主人公はその船に偶然乗り合わせた探偵チャールズで助手のワトソンと共に事件解決を目指します。物語の導入としてはありきたりな感じがする展開だと思いますが、ゲームとしてはいろいろと問題がある作品でもあります。

一番、酷いと感じるのは何の脈絡もなく罠が仕掛けられているところです。唐突にある落とし穴やナイフが飛んでくる罠は知らなければ避ける事が出来ませんし、知っていてもつい油断すると喰らってしまってゲームオーバーとなってしまいます。パスワードやコンティニューと言うのは無いので、そうなると最初からやり直す必要があります。

基本的には乗客に話を聞きながら進めていく形になっていますが、悩ましいのが一度話を聞くと二度と同じことを話してくれない事です。そのため、話した内容をきちんと覚えておかないといけないです。

更に悩ましいのが証言をメモする事が出来るのですが、そのメモの数が限られている事です。そのため、その証言が重要かどうかをすぐに判断しないといけないです。とりあえず、何でもかんでもメモと言う事は出来ない上、また聞き直す事も出来ないのでかなり難解になります。ヒントを逃して全く先に進めなくなっても、やり残したことがあるのか、手詰まりなのかを判断するしかないというのも悩ましい所です。当然、やり直す時には最初からになります。

証拠の解析などはそれなりに面白い気もするのですが、全体的に話の展開が急なので、ついていくのにも苦労します。しかも、最後の展開はかなりの急展開と言う感じです。オチもかなり強引な気がして、厳しい評価を受けている作品と言うのは分かる気がします。

最後に関しては、もしかしたら、アガサ・クリスティのオリエント急行殺人事件のオマージュなのかもしれないと思えば、多少は納得がいく気もしますが、それでもこの尻切れトンボみたいな感じは中途半端な気がしました。

元は海外のPCのゲームで移植版に当たるようです。海外版の出来がどういう物だったのかは定かではないですが、移植に当たって説明不足な点が増えたのではと考えたくなってしまいました。

罠が無かったら、もしくは罠がゲームシナリオにちゃんと影響を与えていたら、もう少しはまともになったのではと思ってしまいました。当時のゲームは必ずしも分かりやすい作りにはなっていなかったとは言え、それでも納得できない箇所は多々あるので厳しい評価と言うのは分かる気がします。


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