キングスナイト-おきらくゲームソフト事典-

ジャンル：シューティング
メーカー：スクウェア
発売日：1986年9月18日
ハード：ＦＣ

物語としては、ドラゴンにさらわれたお姫様を助けるために戦うという王道のお話です。

ゲームとしては完全にシューティングと言う感じの内容で、４人の主人公、ナイトのレイジャック、ウィザードのカリバ、モンスターのバルーサ、シーフのトビーを操作して戦います。

最初にそれぞれの主人公毎にステージがあります。それぞれ、クリアするかゲームオーバーになると次のキャラクターに移り新しいステージが始まります。最後にクリアしたキャラクターだけでラストステージに挑むという感じの作品になっています。

アイテムを取る事で能力値が上がっていくので、この部分がＲＰＧと言う部分かもしれません。レベルと言う概念もありますが、アイテムを取った個数がそのままレベルの数字に反映される事になっていて、その数字によってアイテムを取り逃しているかを確認する事が出来ます。

能力値をあげるアイテムの他にラストステージで使う事が出来る魔法のパーツと言うのも各ステージに隠されています。魔法はクリアに必須な物と攻略を容易にする物の２種類がありますが、最終ステージの難易度を考えると全部集める事がほぼ必須と言えます。それは能力値をあげるアイテムでも同様の事が言え、結局は全てのアイテムを取るぐらいでないとラストステージは苦労する事になります。

シューティングゲームとして考えると、個別のステージはアイテムの配置が意地悪に感じる部分もありますが、それなりには楽しめると思います。ただ、ラストステージは難点が多いです。まず、クリアには４人の主人公が揃っていなければいけないのですが、１人でも個別のステージをクリアしたキャラクターがいれば、そのキャラクター達だけで始まってしまうのが切ないです。クリア出来ないのであれば、全てクリアしたら出現するぐらいにして欲しかったです。

更に４人のキャラクターがフォーメーションを組んで戦うのですが、キャラクターが４人に増えた事で当たり判定が大きくなってかなり大変な事になります。それなのに戦闘のキャラクターしか攻撃する事が出来ないというのも切ないです。また、フォーメーションチェンジをする時にはアイテムを取る必要があり、これも厄介です。意図していたようにフォーメーションチェンジが出来ずに、ランダムに変化するアイテムしかないと、運任せになってしまうのもかなり切ない気がします。いろいろと難点はあるのですが、個別ステージはやり直しが出来たりする部分もあるのでラストステージに４人でたどり着くまでは頑張ればどうにかなります。ただ、クリアまで考えるとかなり難しいです。

ゲームのジャンルがどう見てもシューティングなのに、メーカーであるスクウェアがフォーメーションＲＰＧと言い切っている事でいろいろと言われる事も多い作品です。ちなみにすでにファミコンでもドラゴンクエストなども登場していて、ＲＰＧと言うジャンルが一般的になりつつあるときに出ているため、その違和感は余計に大きく感じられてしまいます。ただ、スクウェアが何でもかんでもＲＰＧにするという傾向が後に出てくることを考えると、それが最初に現れた作品と言えるのかもしれません。そう考えると少しだけ納得できる気はしました。

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